慶應大学医学部A君より皆さまへ
突然ですが私は、人間の1つの大きな特徴が「習慣」だと思っています。
人は習慣に従って日々を生きています。
朝起きて、顔を洗って、歯を磨いて、朝食を食べて、学校に行って…
習慣は国や文化、更には家族や個人で大枠が有りますが、人は皆それぞれ何かしらの習慣を持って生きています。
人はそれぞれの習慣を軸にして、自分の生活を形作っているのです。
「習慣は第二の天性なり」と言う格言があります。
これは、習慣は天賦の才能や元来の性格と同じくらいに、人の性質に影響を与えるという意味です。
例えば私たちの健康や肉体は、食生活という一種の習慣に大きく影響されます。
食習慣に影響された健康や肉体は、精神状態にも影響します。
精神状態は、私たちの後天的な性格に影響します。
このように習慣とは、人間の生き方に重要な意味を持ちます。
しかし習慣は才能と異なり、自分で律することができるのです。
確かに、一度身に付いた習慣を変更したり、止めたり、もしくは新しい習慣を自らの生活の中に組み込むことは相当なエネルギーを要します。
ですが、逆に言えば1度忍耐を用いれば、良い方向に自分の習慣を変えることは出来るのです。
私は中学まで全く勉強する習慣の無い人間でした。
高校に入り、将来の目標を考えた時に大学受験という現実に立ち向かわなくてはならないことに気付きました。
そのためには勉強習慣をつけなくてはならないと思い立ち、とりあえず興味のあった「数学」と「化学」という科目について、まず1週間とにかく机に向かって1日二時間勉強してみようと考え実行してみました。
毎日部活から帰り、机の周りの漫画やゲームなどの誘惑を振り切って1週間半ば負荷をかけて勉強した所、8日目からは「意外と」すんなりと勉強に向かうことができました。(もちろん目標があったこともモチベーションを保てた一つの要因になっているのですが)
1度身に付いた習慣は取り戻すのが楽になり、何日か勉強を休んだ時もやる気が戻った時にスッと机に戻ることができました。
家でも学校でも塾でも、勉強の習慣がつけられない人はとりあえず無理してでも何日か続けて勉強してみてはどうでしょうか?
それがあなたの第二の天性になるかもしれません。
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